多重人格探偵サイコを4巻まで読んでの感想

多重人格探偵サイコを4巻まで読んでみた

 

連投ニキいきます

※雑文です、いつものことですが(いつか推敲をします)

 

漫画の概要

多重人格探偵の主人公(サイコ野郎)とサイコな殺人者たちによるワルツ

主人公は元警察サイドで探偵となり警察と協力する。犯罪者たちと戯れることが多い。

たくさん人が死んで、結局犯人も死んで、警察()探偵()の意義がよくわからないけどとにかく楽しいマンガ。

 

あの世界では人が簡単に死ぬんだよね。やたら女が殺人者の的になるから殺人の被害者の性別率を調べてみたね。6:4くらいで、男が少し多かった。でも殺人の被疑者は8:2で男が圧倒的に多い。まあ、女が男を殺すよりも男が女を殺すほうが圧倒的に高いのだろう。


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サイコでは基本的に死体が鮮明に描かれている。原作者の意向もあり「漫画やアニメで死が描かれていないが(例えば『LJKは2年前に殺された』みたいな台詞はあれど直接的な死の描写を描かない作品)、それは死を記号としてしか捉えていないということ。死ぬときは色々あるだろう、残虐だったり醜い姿で死んでいたり、おぞましい最期の人がある。死は記号ではなく死に至るなにかがあり、死体があるのだから。」
人間はおもちゃか何かのようなんだ。時代的なものもあるのだろう、殺害される側の最期の叫びはあれど内面的な思考や言葉は描かれない。それも相まってか、言葉を話せる人間の姿そっくりの動物がなにやらやりあっているような印象を受ける。本当に簡単に殺されるんだよね、若いやつ、かわいいやつ、地位のあるやつ、バンバン人が殺されるんだけどその人達のそれまでの人生や性格や恵まれていた人生か、そうではないか、そんなのは一切描かない。とりあえず殺人者に簡単に殺されるのね。あっさり、皆人間と言うよりは家畜のように主人によって殺されるときが来たら殺される感じ。でも主人でもなければ完全に無関係な(ことが多いので)関係の人間のために死ぬのね。本当にあっさり。当たり前だけど自分も含めて皆普通に生きてるじゃん?一部はそうでないだろうが、大抵はそうじゃん?あんまり想像が働かないけど、自分が殺される側だということと同義の表象なんだよね。
んで殺人者も(今の所)最後に殺されるんだけど、結構あっけないのね。内面を描くことが少ないせいだろうか、殺人者が殺してきた人たち同じ感じ。別にスカッともしないし、なにか思うことはあるだろうが、こちらに鮮明に伝わるような苦悩とかは描かない。
殺人を犯すときも、10人以上は殺しているような人がほとんどだけど、多分3桁は殺している人が少ないんだよね。基本的にテロや大量に人がいるところで爆発をさせたりはしない。まあ、いっぺんに殺すやり方は何度もあったけど、1体1で殺すようなのが多いのね。そして、今の所個人的な動機しか登場していなく組織のために犯罪を犯すとかはないのね。(殺人的な)組織みたいなものは登場するけど、極めて個人から発せられる動機が多い。サイコというタイトルであるが、サイコ的なのね。憎悪や、面識のある人間関係で感情的な理由から殺すことはない。アートとか、愉快犯とか、エンターテイメントとか、面白いからとか、そんなのばっか。カメラマンは違ったかな?でも、よくわからんよね、「俺はでっかいことをするんだ」とか言いながら自分の生きた証というか、自分はここまでできるんだぞと、大量殺人をするところ。そこがサイコなのかもね、彼の人生的には普通の人の人生ではなかったかもしれないが、実績や腕やプライベート的なことは満たされないフラストレーションや鬱憤があったかもしれない。しかし、「お前らにはこんなことできないだろアピール」としてテロ事件のような大量殺人?なぜ?って感じ。動機と犯行の度合や規模が噛み合っていない。超個人的な理由(自己存在を確かめるため)でありながら、無差別な人間を大量殺人?やり場のなさや、このくらいでしか自分の存在を確かめられない(アピールできない)というのはわかるが、かなりサイコ、かなりラディカルで行き過ぎた思考回路。
まあ、気持ちはわからんくもない。そのくらいには社会や現実を呪ったことはあるし、今でも呪っているけど、そこいらを歩いている女子高生を至近距離から泣き泣けんでいるところ、頭をぶち抜けるか?まあ、一人、また一人とやったらそっからは何人殺したかなんて意識しながら殺していないんだろうけど。


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さて、最初に最初に話した殺人の男女比について戻るが、あれは犯罪白書で調べていたんだよね。そしてら犯罪の内訳みたいなものが出てきて、その中に「強盗強姦殺人」があったんだよね。この犯罪は言葉だけでも強烈だ。大抵は面識ない男に殺されるのだろう。犯されて、用が済んだら殺されて金目のものは持ってかれると。知らない男の欲を満たし用を済ますために生きているような感じを受けるね。調べていないが殺人の中でも罪は一等重そうである。まあ、面識のないものの殺害は全体の1割ほどで、面識のあるものは6割ほど、親族が3割だそう。そして、動機は「憤怒」が4割ほど、「怨恨」が2割弱、「痴情」が7%ほど、「異常めいてい(アルコールの影響)・精神障害」が6%ほどという結果でした。


ここまでです。ではまた。